契約書における完全合意条項とは?

契約書における完全合意条項は、契約書が当事者間の完全かつ最終的な合意を表していることを示す条項です。
こんにちは。円満契約サポートセンター、行政書士の西澤です。
契約書における完全合意条項(完全条項、Entire Agreement Clause)は、契約書が当事者間の完全かつ最終的な合意を表していることを示す条項です。
この条項は、契約書に含まれるすべての条項や条件が、当事者間の合意の全内容であり、契約書に記載されていない口頭または書面による以前の合意や交渉は無効であることを明確にするために使用されます。
完全合意条項の目的
- 合意の明確化: 契約書が当事者間の唯一の法的拘束力のある合意であることを明示し、契約外の口頭や書面による交渉や合意を排除します。
- 争議の防止: 契約内容に関する後々の争いを防ぐために、契約書が完全かつ最終的なものであることを確認します。
- 法的保護: 当事者間の口頭または書面による以前の交渉や合意が、後で紛争の際に契約内容として主張されるのを防ぎます。
具体例
例えば、完全合意条項は以下のような文言で記載されることがあります:
「本契約書は、当事者間の完全かつ最終的な合意を構成し、本契約書に記載されていない口頭または書面による以前の合意、交渉、または表明は、本契約書の一部を構成しないものとする。」
このような条項は、契約の内容を明確にし、当事者間の合意を確実にするために重要です。
契約書の完全合意条項は、以下のような状況で特に必要とされます。
. 複数の交渉が行われた場合
複数回の交渉や改訂が行われた場合、最終的な合意内容を明確にするために必要です。これにより、以前の交渉や提案が法的に無効であることを明確にできます。
2. 口頭の合意が存在する場合
契約に関する口頭でのやり取りがあった場合、完全合意条項を挿入することで、契約書に記載されていない口頭の約束や合意が法的に無効であることを明示します。
3. 後日の争議を防止するため
将来的な争議を防ぐために、契約書が当事者間の完全かつ最終的な合意であることを明確にする必要があります。これにより、後日契約内容に関して異なる解釈や主張がされるのを防ぎます。
4. 法的保護を強化するため
完全合意条項を含めることで、契約書に記載されていない内容が法的拘束力を持たないことを明確にし、当事者の法的保護を強化します。
5. 複雑な取引において
大規模または複雑な取引の場合、契約内容が詳細かつ多岐にわたるため、最終的な合意内容を明確にすることが重要です。これにより、取引の透明性と確実性が高まります。
6. 複数の文書が関連する場合
関連する複数の文書(例えば、付随契約や補足契約)が存在する場合、完全合意条項により、これらの文書が一体として最終的な合意を構成することを明確にできます。
最後に
完全合意条項は、契約書においてお互いの信頼のためにも、加えておきたい条項です。
しかし、契約の内容や業種によって適切な文言や調整が必要になるため、ひな形をそのまま使うのは危険です。
「契約書は、取引の安全装置である」
― これは多くの法務実務家が口を揃えて言う言葉です。
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