【NDAの実務】秘密情報の開示・受領に関する原則とは

「誰が見ても秘密」と言える状態をつくることが重要
こんにちは、円満契約サポートセンター行政書士の西澤です。
今回は、NDA(秘密保持契約)における秘密情報の開示・受領の原則について、実務的な視点から解説いたします。
◆ なぜ「秘密であることの明示」が重要なのか?
NDAを結んでいても、秘密情報の取扱いが不明確なままでは、保護が不十分になってしまう恐れがあります。
「これは秘密です」と、誰が見ても分かる状態で開示し、また管理することが重要です。
【開示する側】秘密情報の開示に関する3つの原則
(1) 秘密情報であることを明示する
資料や議事録など、秘密情報を記載した書面には必ず
「Confidential」「社外秘」などの表示を付けて相手に渡しましょう。
→ 見ただけで「これは秘密情報だ」と判断できる状態をつくることがポイントです。
(2) 口頭で開示した場合は、直ちに書面化する
会議や打合せで口頭・映像により開示した情報は、後に内容を特定するのが困難です。
→ 開示後はすぐに議事録やメモとして書面化し、証拠を残しましょう。
(3) 議事録に詳細を記載し、相手の承認を得る
開示内容を議事録に詳細に記載し、相手から承認(メール返信など)を得ておくことで、後日の紛争防止につながります。
【共通原則】開示・受領双方に共通する2つのルール
(1) 秘密情報の受け渡し窓口を定める
情報の拡散を防ぐために、受け渡しを行う担当者を両者で定めておくことが基本です。
→ 担当者を限定することで、情報の追跡性が高まり、漏洩時の対応も迅速になります。
(2) 秘密情報にアクセスできる者を制限する
アクセス権限は、必要最小限の関係者に限定し、社内で明確なルールを定めましょう。
→ 情報漏洩の多くは、「うっかり」が原因です。防ぐには、アクセスの制御が第一歩。
【受け取る側】秘密情報の管理に関する2つの原則
(1) 受領した情報は、厳格に管理する
受け取った秘密情報は、物理的・電子的に厳重な管理が必要です。
- 有体物(紙資料・記録メディアなど)は、施錠可能なキャビネット等に保管
- 無体物(電子データなど)は、アクセス制限付きPCやクラウドで管理
→ 「見られない・盗まれない仕組みづくり」がポイントです。
(2) 不要な情報は受領しない
秘密情報の量が多いほど、管理の負担・リスクも大きくなります。
- 業務に無関係な情報は受け取らない
- 必要最小限の範囲で受領することが、適切な情報管理につながります。
→ 「秘密情報の整理整頓」=もらわない工夫も大事!
◆実効性ある秘密保持のために
| 観点 | 原則 |
|---|---|
| 開示時 | ・「Confidential」等の明示 ・口頭開示は書面化 ・議事録に記録し承認を得る |
| 共通 | ・受け渡し窓口の明確化 ・アクセス権限の制限 |
| 受領時 | ・受領情報の厳重管理(紙・データ) ・不要な情報は受領しない |
◆ NDAを「使える契約」にするために
NDAは、単に書面で取り交わしただけでは意味がありません。
日常の運用体制・情報管理のルールと一体になってこそ、真の効果を発揮します。
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