契約書・損害賠償額の予定とは?

契約書における損害賠償額の予定とは?

契約書における損害賠償額の予定とは、当事者の一方が契約に違反した場合に、相手方に支払うべき損害賠償の額をあらかじめ定めておく条項です。

民法第420条で規定されており、以下のような特徴があります。

  • 損害賠償請求を容易にする: 損害賠償額の予定があれば、債権者は実際の損害額を立証することなく、予定された金額を請求することができます。
  • 紛争解決を円滑化する: 損害賠償額が予め定められていることで、紛争が長引くことを防ぎ、円滑な解決を促進することができます。
  • 違約金の性質を持つ: 損害賠償額の予定は、違約金と同様に、債務不履行に対する制裁の意味合いを持ちます。

損害賠償額の予定を定める際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 予定額が不当に高額でないこと: 予定額が実際の損害額を大きく上回ると、公序良俗に反し、無効となる可能性があります。
  • 履行の請求や解除権の行使を妨げないこと: 損害賠償額の予定があっても、債権者は依然として履行の請求や解除権の行使をすることができます。

損害賠償額の予定は、契約書に盛り込むことで、契約違反のリスクを抑制し、紛争解決を円滑化する効果が期待できます。

以下は、損害賠償額の予定が実際に役立った例です。

  • A社とB社の間で、納期に遅れた場合に支払う違約金として、1日あたり10万円を定めた売買契約。A社が納期に遅れたため、B社はA社に対して違約金100万円を請求し、支払を得ることができました。
  • C社とD社の間で、賃貸借契約において、解約する場合に支払う違約金として、賃料の3ヶ月分を定めた契約。C社が解約したため、D社はC社に対して違約金3ヶ月分の賃料を請求し、支払を得ることができました。

損害賠償額の予定は、民法上の制度であるため、契約書に盛り込む際には、法令の趣旨を踏まえ、適切な内容とする必要があります。

なお、損害賠償額の予定と混同されやすいのが、違約金です。

違約金とは、債務者が契約に違反した場合に、相手方に支払うべき金銭のことを指します。

損害賠償額の予定と違約金は、どちらも債務不履行に対する制裁の意味合いを持っていますが、以下のような違いがあります。

  • 法的根拠: 損害賠償額の予定は民法第420条に基づく制度であるのに対し、違約金は民法上の根拠はなく、当事者の合意によって定められるものです。
  • 推定効力: 契約書に違約金と明記されている場合には、違約金は損害賠償額の予定と推定されますが、損害賠償額の予定と明記されている場合には、違約金と推定されることはありません。

このように、損害賠償額の予定と違約金は、それぞれ異なる法的性質を持っています。

契約書を作成する際には、損害賠償額の予定と違約金の区別を理解し、適切な条項を盛り込むことが重要です。

ご不明な点があれば、専門家に相談することをおすすめします。

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