名板貸し責任を回避する契約書の作り方|名義貸与のリスクと実務チェックリスト

名義を「貸す」前に知るべきこと

こんにちは。円満契約サポートセンター、行政書士の西澤です。
法人名や代表者名を他者に貸す――一見便利でも、名義貸与(いわゆる「名板貸し」)は会社に重大なリスクをもたらします。
本記事では、名板貸し責任の基本、実務上の問題点、そして契約書で具体的にどう防ぐか(実務チェックリスト+テンプレート例)まで、現場で使える形で分かりやすく解説します。


名板貸し責任とは

名板貸し責任とは、会社や個人が自らの名義(会社名・商号・代表名義等)を他人に貸して営業させた場合、その名義を信じて取引した第三者からの請求・債務について、名義を貸した側が責任を負う場合がある、という法律上・取引上の考え方です。
ポイントは「外観上の信頼」を保護するために責任が生じやすい点です。
実際に経営に関与していなくても、取引相手は名義を貸した側を事業主体と信じます。


なぜ放置すると危険か(実務上のリスク)

  • 債務不履行や瑕疵対応の請求が名義貸与者に来る
  • 取引先からの信用失墜(「実際には関与していない」は通用しないケースあり)
  • 事業者間の紛争で長期的な法的負担やコスト発生
  • フランチャイズや代理店契約で本部・本社が想定外の責任を負う可能性

契約書で必ず押さえるべきポイント(実務チェックリスト)

  1. 名義貸与の目的・範囲
    どの名義を、誰が、どの業務で使うかを限定する。
  2. 使用期間と更新条件
    開始日・終了日と、更新の可否と手続き。
  3. 業務分担(実施主体)の明確化
    誰が営業・受注・請求・納品・クレーム対応をするか。
  4. 債務・損害の負担ルール
    発生した債務や損害は誰が負うか、保険加入義務など。
  5. 監督・報告義務
    名義貸与者側の監督権限や定期報告の仕組み。
  6. 第三者対処の協力義務
    取引先からの請求があった場合の協力方法と通知義務。
  7. 違反時の救済
    違反時の契約解除・賠償条項。
  8. 守秘義務とブランド管理
    名義使用に伴う表示・宣伝物の承認プロセス。
  9. 反社チェックや信用調査
    名義を借りる側の身元確認義務。
  10. 紛争解決条項(準拠法・裁判管轄・仲裁)

実務で使える:簡易サンプル条項(例)

以下は参考例です。
実際の導入前に専門家による確認を必ず行ってください。

(名義貸与)
第○条 甲(名義貸与者)は、乙(名義使用者)に対し、本契約の定める目的の範囲内において、甲の商号「○○株式会社」の名義を使用することを許諾する。ただし、使用可能な業務の範囲は別紙記載のとおりとし、甲は当該範囲外での使用を禁止する。

(責任分担)
第△条 乙は、名義を用いて行った一切の営業行為について、その結果生じる債務及び損害について単独で責任を負うものとする。但し、甲の指示または監督に基づき乙が行った行為に起因する場合は、甲及び乙はその責任割合を協議の上決定する。

(第三者からの請求)
第□条 乙は、第三者から甲に対して請求がなされた場合、速やかにその旨を甲に通知するとともに、協議の上で対応策を決定する。乙はその間に生じた損害について自己の費用で暫定的措置を行う責を負う。

よくある誤解と対応策

  • 誤解:
    「名義を貸すだけだから責任はない」 → 実務上、名義貸与は外観を作るため、第三者保護の観点から責任が及ぶことがある。
  • 対策:
    事前に契約書で範囲と責任分担を明確化、反社チェックや取引監督を実施。
  • 誤解:
    「口約束で十分」 → 書面化しなければ後の争いで不利。
    必ず書面(契約書+別紙)で残す。

現場で役立つ対応フロー

  1. 名義貸与の必要性を社内で再確認(代替案の検討)
  2. 候補先の信用調査(反社チェック含む)
  3. 契約書ドラフト作成(上記チェックリスト反映)
  4. 保険加入・保証の検討(企業責任保険等)
  5. 定期モニタリングと報告体制の整備

名義貸与は、ちょっとした抜け漏れで大きな負担につながります。
契約書の文言一つでリスクを大幅に軽減できますので、まずはご相談ください。


まとめ

名板貸し責任は“知らなかった”では済まされないリスクです。
契約書で範囲と責任を明確にし、監督と保険等の補完策を講じることで、実務上の被害を最小化できます。
小さな手間が後の大きなトラブルを防ぎますので、まずは契約書のチェックから始めましょう。

「準備は万全ですか? 一緒に確認して安心を手に入れませんか。」

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