契約書における「損害賠償額の予定」とは?違約金との違いも解説

こんにちは。
円満契約サポートセンター、行政書士の西澤です。

契約書を作成する際、「損害賠償額の予定」や「違約金」という言葉を見かけることがあります。
これらは似ているようで、法的には明確に区別されています。
誤った設定をすると、後々のトラブルや無効リスクにつながることもあります。

この記事では、契約書における損害賠償額の予定の意味・注意点・違約金との違いについて、わかりやすく解説します。


■ 損害賠償額の予定とは

損害賠償額の予定とは、契約違反が発生した場合に支払う損害賠償額を、あらかじめ定めておく条項のことです。

民法第420条で定められており、主に以下のような目的があります。

  • 損害立証を簡略化できる
    実際の損害額を証明せずに、予定額を請求できる。
  • 紛争の早期解決につながる
    損害額をめぐる争いを避け、スムーズに解決できる。
  • 契約違反の抑止効果がある
    一定の制裁的意味合いを持ち、違約金と似た機能を持つ。

■ 定める際の注意点

損害賠償額の予定を設ける際には、以下の点に注意が必要です。

1️⃣ 不当に高額にしない
実際の損害を大きく上回る金額は、公序良俗に反して無効となる可能性があります。

2️⃣ 他の権利を妨げない
この条項を設けても、債権者は「履行の請求」や「契約解除」をすることが可能です。


■ 実際に活用された事例

  • 例①:納期遅延に対する違約金
    A社とB社の契約で、納期遅延1日につき10万円を定めた結果、A社が遅延した際にB社は100万円を請求・回収できた。
  • 例②:賃貸借契約での違約金
    C社が契約途中で解約した際、事前に定めた「賃料3か月分」の違約金条項により、D社はスムーズに回収できた。

このように、適切な設定により紛争を防ぎ、トラブルをスムーズに解決できます。


■ 「違約金」との違い

項目損害賠償額の予定違約金
法的根拠民法第420条当事者の合意による
意味損害賠償額をあらかじめ定める債務不履行に対する制裁金
効力実損を証明せずに請求可能法的には「損害賠償額の予定」と推定される

つまり、「違約金」と書かれていても、実際には「損害賠償額の予定」として扱われるケースが多いのです。
契約書を作成する際は、どちらの性質で設定するかを明確にすることが大切です。


■ 行政書士からのアドバイス

契約書に損害賠償額の予定を盛り込む際には、業種・契約内容・取引金額などを踏まえて適切な水準を検討する必要があります。

「他社の契約書を参考にしたら、思わぬ不備があった…」
そんなトラブルを防ぐためにも、専門家のチェックを受けることをおすすめします。


💡 よくあるご相談

  • 「自社の契約書に損害賠償額の予定を入れるべき?」
  • 「違約金と損害賠償額の予定、どちらを使えばよい?」
  • 「金額設定の相場を知りたい」

こうした疑問は、企業の規模や取引内容によって答えが変わります。
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